古事記編 古事記編纂の真相-No.14-

良きご縁があり沼島で神宮寺の宮司さんに出会った私は、「沼島」についての様々な話を聞かせていただきました。No.13ではその沼島の知られざる歴史の立ち位置について紹介してきました。

うぬぼれですが「今こそ日本人として日本の歴史・文化を誇りに思って欲しい知って欲しい…」そんな思いから始めたブログですが、この沼島の出会いは神様が「多くの人にこの話を伝えなさい」と私に課してくれた使命かもしれない。

そう..本当にうぬぼれですが!そう感じ…感謝感謝です。

私は若い頃に叩き上げたデザインの知識経験があり、こうしてHPを作り、微々たる力ですが発信することができます。これも何かの運命かもしれません。

宮司さんから教えてもらったお話を、できる限り発信できたら嬉しいです。

そして宮司さんにまた会いにいきたいです!!!(見てくださってるかな?)

まだまだ始めたばかりの小さな小さなブログですが、ゆくゆく多くの人に「自分たちの国がどのような場所」か、歴史や伝統へ少しでも興味を持ち知って、自ら感じたことや学んだことを後世へ伝えて行って欲しいと願います。

神宮寺に残る古い書物

No.13で沼島が政治的にも神話的にも重要視されてきた話を紹介しました!

宮司さんから聞いた古事記と沼島関わりの話を書きます。

宮司さん

神宮寺には1600年代頃の書物が残されていて、そこには沼島こそが始まりの地であると記されているんだ

まなごん

1600年代といえば、関ヶ原の合戦があり徳川に政権が切り替わった激動の時期..!!

なんと..沼島の神宮寺には歴史ある書物が奉納されていました。

宮司さん

見せてあげる!写真を取っても構わないよ〜

そうおっしゃって、巻物を本堂の方から持ってきてくださいました。

漢文で書かれてます。(昔懐かしい「レ点」!)この3行目〜5行目にかけて「神代七代(性別のある神の祖先)のイザナギ、イザナミが降り立った地が「沼島」である」と記載あります。

絵巻の最後に「寛文7年」と記載があります。

宮司さんのゆうとおり1600年代の絵巻です!!このような古い巻物がかなり良い状態で保存されてるように思えました。。時も鮮明で紙も綺麗です!

1600年代から沼島は神話の発祥の地とされていることがわかります。

淡路島の話も

それと、宮司さんはこうもお話してくださいました。

宮司さん

淡路島では近年、鉄を溶かす溶解場や米を作っていた古代の遺跡が発見されたんだ。

宮司さん

「鉄」は戦で使用する武器にもなる。極めて重要な拠点となっていたことがわかってきている。古代から「鉄」というものは重要であり、邪馬台国時代にもそれが伺えるエピソードがある。

それは「卑弥呼」の時代、魏志倭人伝にも紹介されるように当時戦争状態にあった朝鮮半島と三国志でも有名な「魏」。その2国のうち卑弥呼が、自国から近い国ではなく、あえて魏に加勢した理由が「鉄」だったとのこと。

それは魏が鉄の技術が発展していて、卑弥呼は「魏」が今後発展していくと判断したこと、そして魏に加勢して「恩」を売れば自分の国にも技術を得ることができると考えた。。。

卑弥呼は伝承が不確かで本当に存在したかが疑問視される人物ですが、この判断は一国を担う器量と先見の目があった極めて優秀な人物だと感じます。

当時「鉄」は国を発展させる「戦」において大変重要なものでした。現代でいえば..生活に欠かせないガソリンの石油ぐらい重要だったのかも。

ここまでくると、「沼島」「淡路島」ともに重要な土地が「神話の場所」となっていることに何かを感じる。。。

古事記の編纂真相は

古事記について宮司さんはこう言ってました。

宮司さん

古事記は単なる歴史ではないんだよ。

宮司さん

古代の日本は朝鮮半島よりも文明が劣っていた。それに古代人は危惧を覚えていた。先を走る国々を知り、そこに肩を並べて進んでいくにはまず「自分の国がどのような国であるかを明らかにする必要があった。」

この国はどのように出来て、何処へいくのか。

人は生まれて、どこにいくのか。

生と死。

人は常に自分の出自と何処へ進むのかを考えるものだと宮司さんが言ってました。

古代の人は、先進国と肩を並べ歩くため日本の発展と繁栄を進めるために「自分たちという国がどのように生まれて、どこへいくのか」ここをまずは知ることから始めたとのことです。

自分達の国について知る、成り立ちは国を繁栄させるために必要である。それが自分達を強くする。

古事記は「自分達が何者であるかのルーツを明らかにした古代書物」
だったということです。

宮司さん

「どのように生まれ出て、どこへ行くのか」これは人間や世の中の永遠の探求。

強くなるには自分の国の出自を明らかにして「自分の国がなんたるか」を知ること、そして海外にそれを定時することが重要だった。

ただの歴史書でも神話でもない「古事記」

自分達がなんたるかを失った民族は100年と長らえることはできない。

この言葉をどこかで耳にしたことがあります。

今、私たちはどうなんだろうか。デジタルが進み発展し続ける現在。日本人はどのくらいが自分達の歴史や成り立ち、文化を海外の人へ伝えることができるのだろうか。

もしかすると情報が錯乱、満映する社会だからこそ今こそ原点を見つめ直し「自分達が何者か」ということを知って進んで行くべきだと、改めて感じます。

古代の人たちが国の発展を願い、出自を求め編纂したものそれが「古事記」なのだと。

神話は神話ではなかった。

古事記神話でも重要な日本の始まりの地となる「沼島」「淡路島」はNo.13でお話したとおり、政治的にも神話の地としても特別とされてきたと話しました。

私たちが想像するより遥か昔。紀元前、卑弥呼の時代よりも前。いやもっともっと古代。

その時代から人間は政治を行い、国づくりを行い、そこでは政治的に重要とされた「淡路島」「沼島」は神聖な場所として、国がどうしても範疇に取り込んでいたかった

宮司さん

古代から「淡路島」「沼島」は様々な文献が表すヒントから、重要な拠点となっていたことがわかる。そこを古代の政権権力者は神聖な土地として自分達の範疇に取り入れて起きたかったんだろうな。

だから神話の始まりの地としてしっかりと記載した

宮司さん

そして神話では「神」として語られる「イザナギ・イザナミ」もおそらくは古代に沼島に存在した「人間」でその時代の「王族」だったんだろう

古代に日本の中でもずっと変わらない場所として存在する「沼島」。

卑弥呼の時代よりさらに古代、日本は島としてしっかりと存在していた「沼島」に文明が栄えていたのかもしれない。そしてそこでの初めての人間の営みがあったかもしれない。

沼島の国生み伝説の「イザナギ」「イザナミ」は古代日本の初めの統治者、いわば「王族」だった。

私も古事記で語られる神々については、「人間」だった説は濃厚にある。。と考えてました。宮司さんの話を聞いて、やはりそうだよな、と納得している自分がいました。

古代の人々は今のように科学も発達ももちろんしていない。自然のありとあらゆる現象は目人見えない「神」の仕業と考え、目に見えない世界のことを崇拝した。。。

そう思えば、古代の国を導く「王族」は神と讃えられるのも、たやすく考えつきます。

数千年前、もしくはもっともっと昔の話は尾ひれがついて人が「神」と言われても何らおかしくないはずです!!

あと人間味溢れすぎる神々の行動にも、納得いくし「人間」だと思いながら読み解くと..ものすごく想像がしやすいんです。

古事記の真実

古事記の編纂の秘密は、古代の日本人が海外に劣れを取らぬように「自分達が何者か」を記した書である。。

そして古事記に記されている神々の話は、「神ではなく古代の人間の営みの痕跡」。それは現代の私たちにとっても自分達のルーツが何であるのか、

古代日本先祖の精神や文化を伝えてきた「日本のルーツ」を残した書物、本当に貴重な書物であると感じました。

この旅をする前は「日本のルーツ」が書かれてある!とと表面上で語ってる自分がいました。しかし、この旅を経て「古事記」はそれ以上の「日本人がなんたるか」という古代人が日本の進む道を導くために、編纂された日本人の実直さ、勤勉さ、日本人が本来どのような人種であるかの「日本の精神」が詰まった古代書物でもあるんだ、、、

そう、強く感じました。

私の思い

私たちは現在…便利な時代が訪れ自分達を知らなくとも生きていける、、そんな時代であり自分がなんたるか、、ということを考える人は少ないと思います

しかも歴史や文化には興味がない、難しくてわからない。。

そんな人が多いのではと日々感じます。

はっきり言って日本の教育にも欠点があるとも感じます。教師自体が歴史を暗記物として教えるのです。教える人がすでに「日本がなんたるか」に興味を持たず生きてきた証かもしれません。

ただの暗記物などではなく日本のあゆみは大変面白い物語になっているんです。この物語は私たちが人生を歩く上にでの教科書そのものと私は思います。

「自分達を知る」という観点を持って多くの人に知ってほしい。

小難しい正式名称を覚えるという事に私はこだわりません。人々がどういう意図で歴史文化を作り上げてきたかを知ることによって、「自分という存在が何であるか」という事にも繋がるはずです。

ここからさらに数百年、数千年後、このままだと日本人は自分達が何なのかを世界に伝えられなくなって、自分達を見失う時がきてしまうかもしれません。(もうすでにそうかもしれません)

今を生きてる1人1人が、ただ観光や旅を楽しむ!にプラスして現地の文化も考えながら思いを馳せながら、、そう言った旅の本質を味わっていければと切に願います。

沼島の絵巻

伊能忠敬が旅をして日本列島の地図を書いたことは有名ですが、何と!沼島の絵巻地図も見せていただきました!

このお話も次回書いていきます!(長くなってすみません、、)

〜No.14〜

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