日本全国に神社は約85,000社あります。
その神社の固有名の後ろにつける称号を「社号」と呼びます。
「○○神宮」「○○大社」など呼び方です。
この違いについて簡単にご紹介します!
社号は大きく6種類
【神宮】 ーーーー
本来は「伊勢神宮」の正式名称。
古事記や日本書紀に登場する神・天皇を祀る神社。皇室に関わりの深い神を祀る神社にも用いられる。
例:石上神宮、明治神宮、香取神宮
【宮】ーーーー
天皇や皇族、国政に関わった人物を祀る呼称
例:天満宮(菅原道真)、日光東照宮(徳川家)
【大神宮】ーーーー
全国の神社 総社「伊勢神宮」の出張所である
「東京大神宮」といった特別な役割をもつ神社の呼称
例:東京大神宮、高知大神宮
【大社】ーーーー
「大社」は「出雲大社」のことを指す呼称でしたが近年は規模の大きい神社、地域の信仰を集める神社につく。
ちなみに出雲大社は「おおやしろ」と読みます。
例:諏訪大社(長野県)、春日大社(奈良県)
【神社】ーーーー
一般的に用いられる呼称
【社】ーーーー
規模の小さな神社の呼称
ちなみに..社号ではないけれど、主に地域的な神様へは「大神・明神」、神仏を合体させた「権現」も通称として使われてるそうです。
こういった棲み分けによって、神社固有名の後の社号が決まっています^^
これを知っておくと「神宮」とつく神社は古事記の神様や天皇にゆかりある神様が祀られる場所、「宮」とつけば古代天皇や歴史上の人物が祀られる場所なんだと、気づくきっかけになりますよね。
「社格」って…?
現在「社号」は主にその神社の由緒に基づいてつけられています。
しかし戦前には国が定めた「社格」という格付けが存在していました。「一之宮」「旧官弊社」…などの呼び方で、主に神社内の説明書きなどに目にするかもしれません。
例えば「一之宮」とは名前の通り、その地域で一番の神社ということで地域を収める偉い人が、まず最初に訪れる神社でした。
また、平安時代に遡ると「神名帳(じんみょうちょう)」という国の保護を受ける(神田を与えられる、お供え物を国が提供する等)神社のみを取りまとめた一覧表があったそう。
これらを「式内社(しきないしゃ)」と呼び格式がもっとも高い神社とされてました。
しかし第二次世界大戦後に国と神社の繋がりを危険と判断したGHQ(マッカーサーが有名ですね笑)によって廃止。現在、社格は全て消滅し、それぞれの神社が宗教法人として組織されてます。
すでに「社格」は現在は廃止されてますが、昔から大きな力のある神社には「大社」という社号がつけられてたりと、名残があるそうです。
まとめ
神社のちょっとした知識を頭に入れておくと、また楽しめるのではないでしょうか!
社号や社格などでも歴史を垣間見れますが、歴史上の有名人がひっそりと神社にて話し合いをしたり戦勝祈願で刀を奉納してたり、とにかく歴史文化が知れる手がかりたっぷりな場所です。
少しでもお役にたてば嬉しいです!
プラス豆知識ですが、「天満宮」は学問の神様 菅原道真が祀られてます。道真公の象徴として「梅」と「牛」が境内に必ずあるのでチェックしてみてください!
「梅」は道真が人生で愛した花であり、「牛」は諸説ありますが、道真が生まれた年も薨去した年も「丑年」だったとか、罪人となって太宰府に訪れた際も牛に乗ってきた…牛によって道真公を祀る場所が決定した..などなど。道真シンボルです。
別途豆知識、書きます。深いのです。